どんな場面で活用する? – 企業での活用 –
カーシェアリングは、個人事業主や社長も含めて社員が2,3人の小規模な企業でよく利用されております。こういった小規模な企業では、会社専用の車を保有することが割に合わないことが多く、カーシェアリングを利用した方がよいケースが多数あります。
小規模な会社へのカーシェアリング効果
例えば、社長1人従業員2人の不動産仲介会社では、以前はお客様への物件の案内の際にレンタカーを利用していました。しかし、レンタカーでは、実際の利用は1,2時間でも、利用最小単位時間が6時間なので無駄な料金を支払うという問題があります。
また、場合によっては、お客様にレンタカーの鍵を渡して、お客様だけで物件を見に行ってもらうことがありました。しかし、それでは会社側から物件の案内ができず、契約が成立しにくくなるという問題がありました。
この会社では、カーシェアリングを利用することで、こういった問題を解決しました。カーシェアリングを利用すれば、レンタカーよりかなり割安な料金で車を利用できますので、お客様に同行して現場で丁寧な物件の説明ができるようになりました。
小規模な会社ですから、会社専用車を置くには費用的に問題がありますが、企業活動には車は不可欠です。しかし、レンタカーでは料金が高すぎるという問題を、カーシェアリングは一気に解決してくれました。
個人事業主へのカーシェアリング効果
また、40代のフリーカメラマンの方も以前はワゴン車を保有しておりましたが、ガソリン代や駐車場料金で月10万円以上の車関連の支出がありました。しかし、デジタル化が進み機材も小型化し小型車でも対応可能になったことと、近くにカーシェアリングのステーションができたことを機に、カーシェアリングに移行しました。
そのおかげで、車関連の支出は大幅に減少しました。しかし、あちこちにあるステーションを利用できるおかげで、特に仕事上で不都合があることはありませんでした。カーシェアリングの利用頻度は週3,4回です。また、特に荷物が少ない時は、撮影現場に電車で向かいるそうです。
多数の営業車を保有する企業へのカーシェアリング効果
なお、カーシェアリングを利用して会社の業務を効率しているのは個人事業主や小規模の企業だけではありません。例えば、都内のオフィス機器販売会社では、以前は35台の営業用車両を保有していました。しかし、駐車場料金が1ヶ月に25,000円もかかり、それが大きな負担となっていました。
会社では減車を検討していましたが、営業マンの活動に制限がかかるのではないかという危惧から、なかなか減車に踏み切れないでおりました。そんな時、近くにカーシェアリングのステーションが設置されました。そこで会社は、35台の営業用車両のうち10台をカーシェアリングに切り替えました。
すると、営業車にかかる経費は約30%も減少しました。しかも、カーシェアリングに切り替えたことで、営業マンの行動に制限が必要になったなどの事態はほとんど生起しませんでした。
社員のコスト意識の醸成や企業の社会的責任のアピール
また、会社の営業車の場合には、営業時間によって自動車費用が変化するということは少なく、営業マンのコスト意識も希薄でした。しかし、カーシェアリングの場合には、利用時間で料金が決まりますから、営業マンも自然とコストに配慮するようになり、業務の効率化に貢献しました。
それ以外にも、カーシェアリングにすることで、環境に配慮するという企業の社会的責任をはたしている会社であるということを、内外にアピールできるようになったという利点も得られました。