カーシェアリングとは?
カーシェアリングとは
カーシェアリングとは、1台の車を複数の人が共同利用するシステムのことです。このシステムの発祥は1948年のスイスで、最近日本でも注目されるようになりました。ヨーロッパでは30年近い実績があります。
公共交通機関が発達した地域では、1家に1台の車があっても、ほとんど休日しか利用しないなど、利用率が低い場合などが結構あります。そこで、例えば複数の家で1台の車を所有し、共同で利用することが合理的な方法として考えられます。この方法がカーシェアリングです。
カーシェアリングの種類
カーシェアリングには大きく分けて次の2種類の形式があります。

- 1台の車に複数の者が同乗する形式
- 1台の車を複数の人で共有する形式
車に複数の者が同乗する形式
1つ目は、1台の車に複数の者が同乗する形式です。観光地などでは車の乗り入れ台数が制限されていますから、1台の車を複数の者が同乗して利用したりします。このような利用もカーシェアリングに該当し、相乗りタイプといいます。ヒッチハイクなどが良い例です。
車を複数の人で共有する形式
2つ目は、1台の車を複数の人で共有する形式です。例えば、1台の車を会員Aさんが午前8時から正午まで、会員Bさんが正午から午後5時まで、会員Cさんが午後5時から午後12時まで、などと利用するようなものです。この形式のカーシェアリングを共有タイプと言います。一般的にカーシェアリングと言うときにはこちらのことを指します。
なお、現在では、共有タイプのカーシェアリングはさらに発展し、複数の車を複数の会員で共有する「会員制カーシェアリング」が一般的になりつつあります。そして、この「会員制カーシェアリング」の管理は、個人ではなく企業が行うようになってきています。
カーシェアリングのメリット
カーシェアリングは最近日本で急速に普及しておりますが、その背景にはカーシェアリングがもつ優れたメリットが考えられます。なお、このメリットは、個人的なメリットと社会的なメリットに分類されます。
個人的なメリットとしては次の内容が挙げられます。
- 車を購入する場合と比べ費用が割安になる
- 自転車や徒歩による移動が増えて健康増進に効果がある
特に費用に関しては、購入した場合に比べて1/4程度に削減されるといわれています。
一方、社会的なメリットは非常に大きく、主に次のようなメリットが挙げられます。
- 車利用の減少による二酸化炭素や汚染物質の削減等環境上の好影響
- 交通渋滞や路上駐車の問題の改善
- 石油資源の消費量の削減などの省エネ効果
なお、カーシェアリングと似たような制度にレンタカーがあります。しかし、レンタカーは1回の利用が、1日や半日や最低でも6時間以上の長時間の利用が前提となります。しかし、カーシェアリングは利用単位が15分から30分程度で、手軽に利用できる点も大きなメリットです。
・車を複数の人で同乗したり共有したりする仕組み
・現在は複数の車を複数の会員で共有する「会員制カーシェアリング」のことを意味する
・15分単位で利用できるためレンタカーより手軽で安い
・車の台数を削減できるため環境に優しい